魁!!田辺塾

買わないでおこうと思ってたんですが、けっきょく買ってしまいました。これ。

　　ビッグフィッシュマッチプレー沢村弘幸ｖｓ田辺哲男

正直言って、今までいろいろなＤＶＤ見てきたけど、一番面白かったです。

俺がずっと見たいと思ってた映像が収まってるんですよ。

常々、一つのレイクで成立するパターンがどれくらいあって、しかもそのパターンのポテンシャルを比べられるような映像が見たいと思っていたんです。

というのも、たいていの釣り番組は一人で釣りを組み立てていくことが多い。あるいはボートのバックシートでアマな人が一緒に釣りをするというのがほとんどで、たとえ大きいバスが釣れたとしても他にもパターンが存在するのかってのがわからないんです。

釣りビの中で「ＳＵＧＯＩアワー」って番組は同時に三人の釣り人が釣りをするので、比較的俺が望む映像に近いんやけど、三人がよく似た釣りをするのであまり他のパターンという気がしない。

昔、一度、モリゾー帝国で清水盛三と並木敏成が二艇のボートで、同じレイクで釣りをするということがあったのが一番近いかな。とはいえ、そこは練りこまれた映像ではないので物足らないわけで、結局俺の期待する映像はないという感じでした。

そんなときに去年、今回のビッグフィッシュマッチプレーの第一弾にあたる奥村和正ｖｓ田辺哲男 編が発売され、俺は期待感満載で購入したんです。しかしながら、釣りスタイルがやや同じという感じもあり、違うパターン追求という内容ではなかった。また奥村和正さんに懐の深さをまったく感じる事ができなくて、はっきり言って肩透かしの印象を受けました。本音で言うと、面白くなかった。

そういうことをあって、今回のはどうなんだろう？って思っていたんです。だけど、プラクティスを見て、その考えは吹っ飛びましたよ。師範の釣りは当然のことながら、沢村弘幸さんの釣りスタイルの奥深さを目の当たりにして、これは俺の望む映像が見られるかもしれない。

つまり、二人は異なった釣りスタイルで、尚且つ技量も甲乙つけがたい。となれば、『一つのレイクで成立する複数のパターンの最大値が比べられる』映像が見られる可能性がある。

映像が進むにつれて、俺が望む映像に近づいていきました。

師範はスピナベ、ビックエスケープツインのジグをメインとした寄せる釣りを通していきます。一方、沢村さんはレイクの状況を読んでノーシンカーのワッキーをメインに攻めて行きます。

ともすれば、強い釣りを遣り通す師範にでかい魚が来るように思うんやけどそうではなく、沢村さんのパターンがハマっていく様子は目からウロコというか…面白い。

しかも、今回の作品は単純にパターンの力の差ではなく、釣り人の精神面が非常に伝わってくる内容で、トーナメントにおける緊張感を味わうこともできます。だんだん見失っていく師範。逆にピースをはめていく沢村さん。この二人の差もとても良く映し出してます。

明暗が分かれた一日目でしたが、二日目の師範のマクリ。沢村さんの逃げの攻防は、はっきり言ってすごく見物ですよ。

もちろん上記以外にも、面白い要素がたくさんある。コレは買いです！ぜったい。ぜひ見てほしいですね。

ちなみにバトル後の沢村さんと師範のトークも注目です。というのも、今までの映像なり雑誌なり何でも、師範に対しては一つ上に見てる会話が多いんです。でも今回のトークは二人の立場が同じ。旧友ゆえの会話というか、沢村さんも負けてない。どっちかっていうと沢村さんにリードされながらの師範のトークってのは新鮮で、面白い。

くどいようですが、これは買いでっせ！！